特集

好調を継続する板金企業の暑い夏

年商70億円超えも目前

スループットの最大化を考えたモノづくり

株式会社 内山製作所

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画像:年商70億円超えも目前80トン以下のベンディングマシンは今年7月に2階へ移設した。HG-8025が10台見事に並ぶ(12月までに8台増設予定)

躍進著しい成長企業

画像:年商70億円超えも目前内山進社長

㈱内山製作所は創業33年目にして年商50億円を超えた板金企業として成長を続けている。

2010年度決算ではリーマンショック前のピーク売上から45%減の10億5,000万円になったが、ここで「ピンチこそチャンス」と反転攻勢、生産能力増強投資を継続して営業を強化。2011年度は前年度比49%増、それ以降も毎年2ケタ増の快進撃を続けている。先期(2018年5月決算)では、前年度比25%増の売上高53億5,000万円を達成。今期は月商で6億円ペースを達成できるとし、年間売上高70億円超えの可能性も生まれている。

受注する仕事の大半を占める道路・建設機械業界は、リーマンショック前の2007年以来、10年ぶりの活況を呈しており、2019年上期までは堅調な需要が続くと見込まれている。特にインフラ工事が活発な中国市場や、インフラやエネルギー関連の需要が堅調な北米、資源開発が再び動きだした鉱山機械関連が好調となっている。

そのため、建機メーカーの多くが国内外の工場で増産体制を整備している。さらに建機に搭載されるディーゼルエンジンが排出する環境汚染物質であるPM(粒子状物質)、NOx(窒素酸化物)の排出規制が日本や米国、欧州で順次施行されており、環境性能の高いハイブリッド建機への移行が進む気配で、新機種投入も増える傾向となっている。

画像:年商70億円超えも目前左:7台のパンチ・レーザ複合マシンACIES-2512T+AS-2512 NTK+ULS-2512NTKが稼働する(2019年3月までに2台増設され、9台となる)/右:パンチ・レーザ複合マシンで加工された建機部材

建機業界の環境変化が追い風

「モデルチェンジのタイミングは、受注を拡大する最大のチャンス。景気に左右されることなく設備投資を続ける必要があります」と内山進社長はいう。

同社は油圧ショベル、クレーン、ホイールローダーなどの中・厚板の構成部品や、カバー類を中心にユニット、コンポーネント受注に注力している。

今年4月には本社工場の敷地内にカチオン電着塗装ラインを完成させるとともに、その横に粉体塗装ラインの新設も計画中。板金加工、機械加工、製缶・溶接組立、塗装までのワンストップ受注体制を確立した。

建機業界ではバリューチェーン強化のためサプライヤーの再編を進めるなかで、強固な事業・生産体制の見直し、コスト削減を進める傾向が顕著になっており、同社は「身近で頼りになるパートナー」としての存在感を増している。

  • 画像:年商70億円超えも目前溶接ロボットによる溶接作業
  • 画像:年商70億円超えも目前今年4月に開設したカチオン電着塗装ライン

会社情報

会社名
株式会社 内山製作所
代表取締役社長
内山 進
住所
群馬県館林市大新田町61-1
電話
0276-56-4414
設立
1985年
従業員数
430名
業種
建設機械、道路機械、農業機械用部品の板金加工、溶接・組立・電着塗装
URL
http://www2.ai-link.ne.jp/uchiyama/

つづきは本誌2018年9月号でご購読下さい。

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