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「第6回 経営者フォーラム」開催

新卒採用こそが最大の教育

採用活動は、社長が試されるリトマス試験紙

株式会社 アコオ機工 代表取締役社長 間鍋 秀樹 氏

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画像:新卒採用こそが最大の教育㈱アコオ機工の間鍋秀樹社長

職業訓練法人アマダスクールが主催する「第6回 経営者フォーラム」が5月25日、FORUM246(神奈川県伊勢原市)で開催され、㈱アコオ機工(兵庫県赤穂市)の代表取締役社長・間鍋秀樹氏が「新卒採用こそが最大の社員教育」と題して講演を行った。今回も、アマダの各地のテクニカルセンターや営業所など全国6カ所へ同時中継を行った。聴講者は、会場と中継先をあわせて102名となった。

アコオ機工は、鉄道車両業界向けを主力とする製缶板金企業で、川崎重工業㈱をはじめとした大手鉄道車両メーカーを得意先にもつ。さらに、ヒトづくりの面でも積極的に取り組んでおり、この4年間での離職者はゼロとなっている。

講演途中では、間鍋社長から聴講者に問いかけるシーンも見られ、終始、活気にあふれた講演となった。以下、間鍋社長の講演内容を一部抜粋して紹介する。

社員の不安に気づく

アコオ機工に入社したのは2008年。大学卒業後、大手楽器チェーン店に就職、店長にまでなったが、仕事の成果が確信できず退職、どうしようか悩んでいるときに父親から「何もすることがないならうちに来るか」と誘われたことがきっかけだった。

入社後は後継者として現場の作業から学ぼうと、溶接部門・板金部門・設計部門をまわったが、失敗の連続。「本当に大丈夫だろうか」と不安に感じはじめたとき、担当したのが営業。この営業の仕事で手腕を発揮し、新たに大手のお客さまを何社か開拓することに成功した。ところが社内の忙しさや社員のモチベーションなど関係なしに受注を取り、現場の人間を困らせ、社員の話に聞く耳をもたなかった。その結果、2014年には7名の社員が辞め、目がさめた。

補充の必要もあって翌年には15名採用した。ちょうどこのときメインのお客さまからの売上が40%減少したが、営業力が備わってきたことから、新規の仕事を開拓、売上は確保できた。しかし新規の仕事を新人ばかりでつくらなければいけない状況になったことで、納期に間に合わせるために外注が増え、営業利益は過去最悪となった。

「このままではあかん」と思い、死ぬほど勉強した。そして、これまで社員の気持ちを考えず自分本意なやり方を続けていた自分自身に気づき、社員の声に耳を傾ける必要を感じた。実際にはじめて社員と話して気がついたのは―自分が育ってきたような環境で家を建て、結婚し、子育てができるのかといった「このままここで働いていて大丈夫なのか」を社員たちは、心配しているということだった。このときの経験が現在の経営課題にもつながっている。

  • 画像:新卒採用こそが最大の教育新卒採用と中途採用のメリット・デメリット
  • 画像:新卒採用こそが最大の教育月に1回YouTubeで配信している「月刊アコオ機工」。入社1年目の社員がレポーターとなり、社内の各部署を紹介する

勤務年数から見る経営課題

まずは、会社の現状を知るために「年齢分布表」と「勤務年数分布表」をつくり、分析を行った。ほかの工程にもいえることだが、溶接で一人前になるには、10年以上かけて経験を積む必要がある。くわえて溶接は、音を見極める“耳”と図面の細かい数値を見る“目”が必要なため、視力・聴力が衰える前の35~45歳がピークといわれている。

「年齢分布表」から読み取れたのは、このまま何もしなければ10年後には当社の社員の平均年齢は59歳になる。そして「勤務年数分布表」から読み取れたのは、勤務年数に偏りがあり、勤務年数3年未満の経験が浅い社員が28%と最も多く、逆に経験豊富な経験者が少ない―早急に技術伝承が必要ということだった。今のうちから若い社員を確保していき、10年後に理想的な勤続年数分布表と年齢分布表をつくるとビジョンを定めた。

  • 画像:新卒採用こそが最大の教育会社合同説明会のアコオ機工のブースで会社説明を行う間鍋社長
  • 画像:新卒採用こそが最大の教育研修型のインターンを行う学生たち

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