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「みんなの工場」戦略を推進

複合マシン、ベンディングロボットの導入で生産性を改善

株式会社 ハイサーブウエノ

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画像:「みんなの工場」戦略を推進①パンチ・レーザ複合マシンACIES-2512T+AS-2512NTK+ULS-2512NTK/②ACIESで加工したブランク材を曲げ加工した製品例。工程統合によって横持ち作業がなくなり、実質稼働時間は大幅に改善した

自社ブランド商品を捨てるビジネスモデル

画像:「みんなの工場」戦略を推進左から小越元晴社長、桜井雄治第1工場長、加々見俊常務

㈱ハイサーブウエノは1969年に設立されて以来、業務用厨房設備機器の総合メーカーとして、厨房板金・厨房機器の製造に特化。経営戦略として飲食業界に特化し、安全を最優先に考えたモノづくりを行っている。あえて自社ブランド商品を持たず、一貫生産によって設計自由度が高い厨房の仕組みを提供している。

具体的には①多彩なフィールドで顧客ニーズに対応し、プランニング・デザインから施工、アフターサービスまでのトータルサポートを行う、②濡れた手で触っても手を切らない世界一安全な品質、③食に関わる製品を一貫生産する ― としている。厨房業界の「みんなの工場」として、厨房板金、OEM製品、PB製品の生産設備、外食チェーン・個店の食品工場設備、店舗内厨房の新設・改装やチェーン店の業態転換サポートなど、厨房業界から頼りにされるハイブリッドなビジネスモデルの具現化を目指している。

画像:「みんなの工場」戦略を推進左:OEM提携したドイツの洗浄機メーカー、ウィンターハルター社の製品を日本向けに改造する/右:3次元CAD KitchenSolidによる業務用厨房のレイアウトシミュレーション

「第5回新潟ニュービジネス大賞」を受賞

2017年度の売上は、前年同期比30%増の15億円を達成。5年先、10年先の中・長期の計画では年商ベースで20億円、30億円を目指す。現在の従業員数は非正規雇用も含めて81名。今後5年間は、売上・利益の改善にともなって、社員の年収を現在の1.5倍、年率8%アップする計画を全社員に公表し、モチベーションアップと生産性改善を目指す。

生産設備に関しては、この2年間で2.5億円を投資、パンチ・レーザ複合マシン、テーブルスポット溶接機を増設した。2018年にはベンディングマシンHG-1303の導入を計画している。

創業50周年を迎える2019年には、三条市が中央工業団地周辺に造成する大規模な工業団地に、最大1万坪の用地を取得、2022年までには新工場の建設も計画している。

2020年の東京五輪を控え、訪日外国人のための宿泊施設や飲食施設の整備が緊急の課題となっている一方で、少子高齢化による省人化対策も大きな課題。安全衛生管理など消費者サイドに立った「食の安全・安心」へのニーズも高まっていることから、同社の主要事業である厨房板金と厨房機器に対する関心が高まっている。さらに同社は、世界で和食への関心が高まっていることから、今後、日本の外食産業は海外事業を強化していくと予想。外食チェーンの海外事業のサポートも考えている。

厨房のトータルサポーターを目指す同社のビジネスモデルは、今年、一般社団法人新潟ニュービジネス協議会が主催する「第5回新潟ニュービジネス大賞」を受賞した。

自社ブランドを持たない厨房マニュファクチャラーとして①厨房板金、②総合厨房、③OEM・PB機器製造 ― の3本を柱に、小越元晴社長は「お客さまである飲食店の厨房は、製造業に例えれば“工場”。この工場(厨房)をどのようにして省人化・自動化を進めて生産性を向上しながら、安全衛生・品質管理を徹底した儲かる工場(厨房)に変化させられるかを、お客さまとともに考え、課題解決の提案をさせていただいております」という。

  • 画像:「みんなの工場」戦略を推進ACIES-2512Tによるレーザ加工
  • 画像:「みんなの工場」戦略を推進ベンディングロボットシステムASTRO-100NT+HDS-1030NTR +ASTROMP-20

会社情報

会社名
株式会社 ハイサーブウエノ
代表取締役社長
小越 元晴
住所
新潟県三条市福島新田丙2406
電話
0256-45-5678
設立
1969年
従業員数
81名
主要事業
厨房機器の設計・製作、厨房機器販売、施工およびメンテナンス各種ステンレス加工
URL
http://www.hi-serv.com/

つづきは本誌2018年6月号でご購読下さい。

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