特集

グローバル化が加速する鉄道ビジネスと板金

鉄道・輸送機器関連事業が拡大

鉄道車両のアルミ・ステンレス部材を加工

早川工業 株式会社

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画像:鉄道・輸送機器関連事業が拡大①運転台ユニットの電装部品組立工程/②ACIES(右奥)とLC-F1NT(左手前)が並ぶ

3月に「N700S」の確認試験車が登場

JR東海が2020年度からの投入を予定している東海道・山陽新幹線の次世代車両N700S。東海道新幹線では2007年登場のN700系以来となるフルモデルチェンジの新造車両となる。

N700Sの「S」は、「最高位」を意味する「Supreme」の頭文字。今年3月には営業運転用の量産車よりひと足早く、1編成16両の確認試験車が完成し、検証などを行う予定となっている。

現在、東海道・山陽新幹線を走る車両は700系、N700系(N700A含む)がある(一部500系も)。1999年に登場した700系は、2007年にN700系が登場するまでの間に1,328両(91編成)が製造された。2006年から製造が始まったN700系は、N700Aを含め、2016年4月までに2,272両(157編成)が製造されている。新幹線車両は15年前後で新造車両に入れ替わるといわれており、700系からN700系への入れ替えが始まっている。

2020年度からN700Sが営業運転を開始するのにともなって、初期に製造されたN700系からN700Sに入れ替わっていくことになる。N700Sの製造は、2019年から始まると予想されている。

さまざまな新幹線に適用可能な「標準車両」

N700Sは、JR東海が世界中で建設計画がある高速鉄道用車両として採用されることを狙う「標準車両」として開発されており、床下機器配置の最適化により、車両のバリエーションを8種類から4種類に半減。12両編成や8両編成にも改造不要で柔軟に対応でき、車両の製造コストを下げることが可能となっている。

今後は国内のみならず、海外需要への期待もあるだけに、鉄道車両業界としての期待は大きい。

また、2027年にはリニア中央新幹線が開業する計画なので、その何年か前にはリニア新幹線車両「L0系」の生産も始まることになる。

鉄道車両・航空機などの部品加工と組立

画像:鉄道・輸送機器関連事業が拡大早川太社長(右)と杉浦靖男常務(左)

早川工業㈱は、こうした鉄道車両業界を支えるサプライヤーのひとつ。同社は1954年、早川製作所として創業、1956年に法人化した。1962年には川崎航空機岐阜製作所の協力工業組合(現・川崎岐阜協同組合)に、1964年には日本車輌製造㈱の協力工場協同組合に設立と同時に加盟。航空機と鉄道車両関連の仕事を主力とするようになった。

現在は鉄・アルミ・ステンレスなどの板金加工、および溶接の特殊技術を生かし、鉄道車両部品および組立品、航空機の機械加工部品、熱交換器、アルミ加工品や鋼構造物など幅広い製品に対応している。

航空機業界が新型機への移行途中のため、生産機数が若干減少、その落ち込みを鉄道車両関連の仕事で補完するようになった。今期の売上比率では鉄道関係が60~65%、航空機関連が30~35%、その他5%といった割合になると予測されている。

早川太社長は「航空機部品を専用加工機以外で加工することはNGですが、鉄道車両関係は問題ありません。今は鉄道関係が忙しいので、アルミ形材の削り出し加工を航空機部品の加工機で加工しています」と、最近の鉄道関連事業の活況ぶりを語っている。

  • 画像:鉄道・輸送機器関連事業が拡大パンチ・レーザ複合マシンACIES-2515B+AS-3015NTK+ULS-3015NTK
  • 画像:鉄道・輸送機器関連事業が拡大2017年9月に導入したレーザセルLC-3015F1NT+AS-3015F1
  • 画像:鉄道・輸送機器関連事業が拡大HDS-2203NTをはじめとしたベンディングマシンで曲げ加工を行う
  • 画像:鉄道・輸送機器関連事業が拡大新幹線の先頭車にある乗務員専用の乗降トビラ

会社情報

会社名
早川工業 株式会社
代表取締役
早川 太
住所
岐阜県各務原市須衛町2-446
電話
058-384-1148
設立
1956年
従業員数
105名
主要事業
鉄道車両部品および組立品、航空機部品および組立品、熱交換器、アルミ加工品、航空機用各種コンテナ、建設関係部品
URL
http://www.hayakawa.biz-web.jp/

つづきは本誌2018年2月号でご購読下さい。

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