板金論壇

「3C分析」のすすめ

「Customer」(市場・顧客)、「Competitor」(競合)、「Company」(自社)の 把握と分析から始める

『Sheetmetal ましん&そふと』編集主幹 石川 紀夫

LINEで送る
Pocket

自社の事業における「3C分析」

ある経営者とファイバーレーザマシンの導入に関して話している際に、自社の強み・弱みを分析するSWOT分析の話になりました。話がはずむにつれ、原因と結果、問いと答えなどを性急に結びつけてしまうような短絡的な発想からの言葉が聞かれたので、私は「社長は自社の事業における3Cについて明確に把握しておられますか」と失礼を顧みず尋ねました。

「3C」とは、「Customer」(市場・顧客)「Competitor」(競合)「Company」(自社)の頭文字をとったものであり、「3C分析」のコンセプトを考案したのは、経営コンサルタントの大前研一氏です。大前氏は著作の中で「およそいかなるときも、経営戦略の立案に当たっても、三者の主たるプレイヤーを考慮に入れなければならない。すなわち、当の企業=自社(Corporation)、顧客(Customer)、競合相手(Competitor)の三者である」と書かれています。

そして「自社や事業部等がどのような経営環境に置かれているのか、現状の状況を分析し経営課題発見、戦略代替案の発想などに活用するフレームワーク」、「Customer(市場・顧客)・Competitor(競合)の外的環境分析からKSF(成功要因)を発見し、続いてCompany(自社)分析によって現状とKSFとのギャップを捉えて戦略を策定し、主としてマーケティング分野等で活用されていたものが広く経営分析ツールとして広がった」と説明されています。

ファイバーレーザマシン導入の是非を考察

3C分析をどう進めるかについては専門書が数多く出版されているので、そうした著作を参照していただくとして、この経営者との会話で説明した内容を紹介します。

まず、ファイバーレーザマシンもメーカーのセールスからすすめられたからといって導入するのではなく、Customer(市場・顧客)を分析した結果、戦略的に絶対に必要なら導入します。なぜなら、市場・顧客のニーズを知らなければ導入後の自社の強み・弱みを評価することができないからです。

そのためには、マクロ分析・ミクロ分析・顧客分析を行う必要があります。マクロ分析は、景気の変動や法律の改正、人口や流行など社会的な変化を見つけ出すために行います。さらに具体的な変化を見つけるためには、「PEST分析」を行います。

つづきは本誌2018年1月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

関連記事

板金論壇記事一覧はこちらから