特集

板金業界に浸透する理念経営

「心粋」を標語に「粋」なモノづくりを目指す

自動化・ロボット化の徹底で不夜城となった工場

株式会社 鈴木工業

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画像:「心粋」を標語に「粋」なモノづくりを目指す2016年12月に竣工した㈱鈴木工業の新工場。ガラス張りのオープンファクトリーにしたことで、夜間に無人で稼働する機械設備を外から見ることができる。外観は赤黒でカラーリングしている

昨年末に新工場を竣工、移転

画像:「心粋」を標語に「粋」なモノづくりを目指す鈴木貞晴社長(右)と、柴崎俊哉工場長(左)

5年前の訪問時は取締役工場長だった鈴木貞晴社長が、2013年に鈴木信夫現会長からバトンを受け、2代目社長に就任した。当時の本社工場(現:額田工場)は、山が迫る400坪の土地に建つ300坪の工場で、たびたび増築されていたが建物間で高低差があり、製品の横持ちには不都合があった。2014年、開通予定の第2東名・額田インターチェンジが同社近くに開設されることが決まり工場移転を検討。そんな時に、東名高速道路・岡崎インターチェンジ近くの「岡崎魚市場」の850坪を借りることができ、2016年12月に事務所棟と工場を竣工した。

画像:「心粋」を標語に「粋」なモノづくりを目指す左:事務所棟のエントランスホール。書道家が揮毫した書「心粋」が飾られている/右:LC-2515C1AJと2連の棚による自動化ライン

「何をつくる工場?」と関心を集める

「私の思いを具現化した新工場は、丸ごと赤・黒・白の3色に塗り分けました。アマダのマシンとの調和を考慮し、同色にしました。道路面の開口部をガラス張りにして内部が見える構造にしました」。

「創業以来、お客さまに高付加価値・低価格・納期厳守でお届けすることを目指しました。設備面では毎年のように新鋭設備を導入、今回もファイバーレーザ複合マシンLC-2515C1AJを2連の棚とTK(テイクアウトローダー)のセル仕様で導入しました。さらに、YAGレーザハンディ溶接機YLW-400MTと、パンチングマシンEM-2510NTに材料棚とMJC(ミクロジョイントカッター)のユニットを備えた自動化セルも導入しました。長時間稼働設備に加え、ベンディングマシンはHD-NTが3台、HDS-NTが1台、FBDⅢ-NTが3台になりました」。

「窓側の天井にはLED照明を配置し、夜間無人稼働する機械設備がよく見えるようライブ感をもたせ、『何をつくる工場?』と興味を持っていただけるようなオープンファクトリーとしました。額田工場には既設のパンチングマシンEMZ-3610NTに加え、パイプ・形鋼の高速かつ高精度加工を可能とするロータリーインデックス装置を搭載し、平板とパイプ・形鋼の兼用稼働を実現することで加工領域の拡大をはかり、パイプ・形鋼の定尺材(6m)の加工ができるレーザマシンFO-MⅡ RI 3015+LST RI-3015を導入しました」と、鈴木社長は本社工場の狙いを語ってくれた。

画像:「心粋」を標語に「粋」なモノづくりを目指す左:ガラス張りのコーナーに設置されたベンディングロボットASTRO-100NT。天井にはLED照明が設置されており、夜間は機械をライトアップする/右:タブレット端末(iPad)を活用。進捗端末としてだけでなく、3D PDFを閲覧できる

会社情報

会社名
株式会社 鈴木工業
代表取締役
鈴木 貞晴
住所
愛知県岡崎市洞町字的場40-23
電話
0564‐64‐2444
設立
1986年
従業員数
44名
主要事業
配電盤、通信機器、住宅関連資材、輸送車両関連製品、その他各種板金製品
URL
https://www.u-suzuki.co.jp/

つづきは本誌2017年6月号でご購読下さい。

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