特集

第29回優秀板金製品技能フェア

アイデアや発想の転換など独創性の高い製品が多数出品

厚生労働大臣賞はナサ工業、経済産業大臣賞は浜部製作所が受賞

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画像:アイデアや発想の転換など独創性の高い製品が多数出品左:厚生労働大臣賞を受賞したナサ工業㈱(福岡県)の「FLAT-PANEL-CHAIR」/右:経済産業大臣賞を受賞した㈲浜部製作所(兵庫県)の「環境試験機(恒温槽)1/4サイズ」

今回で29回目を迎えた「優秀板金製品技能フェア」は、回を重ねるごとに出品者が増えている。今回は過去最多の267点の応募があった。応募製品が増加傾向にあるのは、このフェアをこれまで研鑚してきた技能を試す場、もしくは人材育成の場として活用する板金加工企業や工業系高等学校などの教育関係者が増えているからだ。

こうした意欲を持った応募者が増えたことにともない、モノづくり企業や学校間での競い合いが活発化、応募製品に対する意識が高まり、従来のデザインや加工方法にとらわれない独創性の高い製品の応募に結びついている。

過去最多となる267点の応募

職業訓練法人アマダスクール(理事長:末岡愼弘氏)は3月4日、アマダ・246ホール(神奈川県伊勢原市)で「第29回優秀板金製品技能フェア」の表彰式を行った。

厚生労働大臣賞は「単体品の部」よりナサ工業㈱(福岡県)の「FLAT-PANEL-CHAIR」、経済産業大臣賞は「組立品の部」より㈲浜部製作所(兵庫県)の「環境試験機(恒温槽)1/4サイズ」がそれぞれ受賞した。中央職業能力開発協会会長賞には「造形品の部」より三田村製作所(岐阜県)の「双龍」、日刊工業新聞社賞には「高度溶接品の部」よりDuerre Tubi Style Group Spa(イタリア)の「F1用排気集合管」が受賞した。

募集分野は「単体品の部」「組立品の部」「高度溶接品の部」「造形品の部」「学生作品の部」の5分野。国内外から過去最多となる267点の応募があり、このうち海外からの応募は93点だった。

「単体品の部」では㈱日洋工業(愛知県)の「ヒートシンク」が金賞を受賞。「組立品の部」ではシンエイメタルテック㈱(佐賀県)の「遊星歯車」が、「学生作品の部」では東京都立工芸高等学校(東京都)の「WORKER」がそれぞれ金賞を受賞した。また、㈱石川金属製作所(北海道)の「メタルトイ『エッフェル塔』」、㈱田名部製作所(福岡県)の「吸水フィルタ」に審査委員会特別賞が、㈱ナダヨシ(福岡県)の「ホテル・学校用調理器1/5サイズ」、中国天津市金港华不锈钢商用设备有限公司(中国)の「ファンフレーム」にアマダ賞が贈られた。大永工業㈱(長野県)の「圧力計部品気密溶接」は、審査委員会特別賞とアマダ賞をダブル受賞した。

  • 画像:アイデアや発想の転換など独創性の高い製品が多数出品中央職業能力開発協会会長賞を受賞した三田村製作所(岐阜県)の「双龍」
  • 画像:アイデアや発想の転換など独創性の高い製品が多数出品日刊工業新聞社賞を受賞したDuerre Tubi Style Group Spa(イタリア)の「F1用排気集合管」

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