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台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ

日本・台湾・上海―“TAKISAWA”生産3拠点体制で世界に勝つ

台湾瀧澤科技股份有限公司

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画像:台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ組立ラインには屋台ブース生産方式を導入している

台湾進出45周年を迎える

画像:台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ滝沢修三董事長

台湾瀧澤科技股份有限公司(以下、台湾瀧澤)は1971年、工作機械メーカーである㈱滝澤鉄工所(岡山県)が普通旋盤の製造を目的として設立した。翌年の1972年には、日本の田中角栄首相(当時)と中国の周恩来首相(当時)が会談、日中国交正常化が実現され、名目上日本政府が台湾を切り捨てたかたちとなったことで、滝澤鉄工所の台湾進出にはさまざまな逆風があった。しかし、会社設立から45年が経過した今日では、滝澤鉄工所グループの連結子会社として欠かせない企業に発展した。

  • 画像:台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ2012年に台湾・桃園市楊梅区に完成した第2工場
  • 画像:台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ生産状況を可視化した大型ディスプレイを工場各所に設置。生産の“見える化”を進めている

普通旋盤からNC旋盤、複合旋盤へ

立当時は工作機械のNC化が進んでおらず、滝澤鉄工所が取り扱う製品も普通旋盤が主力で、台湾では4・5・6尺の旋盤の生産を月産50台からスタート。最盛期には月産200台を生産するまでになった。

台湾瀧澤の滝沢修三董事長は「当時の日本の工作機械業界は、普通旋盤のコスト競争が厳しく、部材の調達が国内では困難になり始めた時期。そのため台湾瀧澤も部材調達から加工を行って、組立を行い、そのユニットを日本へ輸出していました。その後、1990年からNC旋盤の生産を開始、生産機種は普通旋盤からNC旋盤、複合旋盤、立旋盤へと拡大していきました。現在の月産台数は日本本社へのOEM生産を含め200~250台となっています」。

「1997年にはプリント基板用穴あけ機の生産を開始しました。工場の周囲20㎞圏内には台湾を代表する電子情報関連の企業が軒を連ねていたので、こうした企業からプリント基板の穴あけ加工に対するニーズが寄せられ、開発しました」と語る。

さらに、これからの発展が見込まれる中国市場に対応するため、台湾瀧澤は2003年に工作機械の製造を目的とする上海瀧澤機電有限公司を設立し、中国生産を開始した。2012年には、台湾瀧澤の生産能力を強化するため、台湾で2カ所目となる生産拠点を桃園市楊梅区に新設した。第2工場は平屋建ての工場棟(建築面積約5,500㎡)が約2万㎡の敷地内に建っている。

  • 画像:台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ機械カバーをはじめ、屋台ブースに配膳される部品は機種単位で管理されている
  • 画像:台湾進出45年で名実ともに台湾企業へ組立が完了したプリント基板用穴あけ機

会社情報

会社名
台湾瀧澤科技股份有限公司
董事長
滝沢 修三
住所
台湾・桃園市平鎮區延平路3段505號
電話
+886-3-464-3166
設立
1971年
従業員数
300名
主要製品
NC旋盤・複合旋盤・立形旋盤・プリント基板用穴あけ機
URL
http://www.takisawa.com.tw/

つづきは本誌2017年4月号でご購読下さい。

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