Topics

業界動向

三越伊勢丹がツツミ産業のマグネシウム合金製アタッシュケースを販売

LINEで送る
Pocket

画像:三越伊勢丹がツツミ産業のマグネシウム合金製アタッシュケースを販売左:ツツミ産業が製作した「マグネシウム合金製アタッシュケース」。ケース表面に漆が塗られ、三越伊勢丹の「セキトワ」ブランドとしても販売されている/右:内装の一例。伝統工芸の「印伝」で意匠を凝らす

マグネシウム合金を98%使用したアタッシュケース

試作板金専門メーカーのツツミ産業㈱(社長:堤健児氏、神奈川県相模原市)が開発した「マグネシウム合金製アタッシュケース」が9月、三越伊勢丹の「SEKItoWA(セキトワ)」ブランドとして販売が始まった。

このアタッシュケースは、ケース全体の98%がマグネシウム合金でできており、構成するパーツは75点。一部の機械加工部品を除き、すべて板金加工で作られている。アタッシュケースの基本サイズは、H340×W420×L55㎜。重量は1,600グラム。

地球上で6番目に豊富な金属であるマグネシウムは、実用金属の中では最も軽い金属。またアルミニウムの2/3、チタンの1/3の軽さにも関わらず、強度/比重で示される比強度が最大の金属だ。モノがぶつかった時に生ずるくぼみが小さく、表面にキズがつきにくいことからカメラやノートパソコンなどの筐体に使われている。しかし、マグネシウムは熱伝導性が高いので、熱を加えて曲げると歪みが発生しやすい。

ツツミ産業はマグネシウム合金の加工を15年以上続け、これまでダイカスト工法が主流だったマグネシウム合金を、レーザ加工や温間曲げによる板金加工に置き換える加工方法を確立した。5年前には、本社敷地内に研究棟を竣工し、加工技術の開発に力を注いできた。その結果、レーザ切断で高精度に加工されたマグネシウム合金の板材を使い、熱影響による歪みが一切ないフラットな曲げ加工を実現。板厚0.4~2.0㎜のマグネシウム合金の平板に、絞り・曲げ加工を加え製品を完成させた。

つづきは本誌2016年11月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

関連記事

Topics記事一覧はこちらから