特集

ファイバーレーザ複合マシンの導入事例

2017年には一大生産基地が完成

ファイバーレーザ複合マシン導入で生産性を大幅に改善

株式会社 大須賀

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画像:2017年には一大生産基地が完成ファイバーレーザ複合マシンLC-2515C1AJ+AS-3015NTK+ULS-3015NTK

受配電設備関連で成長

画像:2017年には一大生産基地が完成大須賀守社長

大須賀(おおすか)守社長は1962年頃に、兄とともに自動車部品加工や溶接、板金加工を手がける工場を創業。やがて、大須賀社長は自主独立の気運に燃え、1987年、44歳で兄の協力も得て、㈱大須賀を設立、盤筐体の製作を行うようになった。

1992年に工場を増設、IT化を推進していく。パンチング自動化セルを増設するとともに、板金加工設備のネットワーク化、3次元CADの導入に始まり、正確で間違いのないモノづくりに取り組んだ。

2005年頃からは、大手電気メーカーの端子盤・分電盤やカスタム盤の筐体製作から組立までを一貫して受注するようになった。事業の拡大に対応して、本社工場周辺の貸工場を借り、4棟の工場群になった。しかし、複数の工場を横持ちしながら材料や仕掛品を搬送する手間がかかるようになってきたことから、ワンフロアで加工から組立まで一貫して行える新工場の建設を計画するようになった。

2008年、刈谷市内に1,500坪の土地を取得。3階建ての組立工場を建設した。リーマンショックで仕事が一時的に減少したが、2010年以降になると、停滞していた都市再開発が首都圏を中心に活発に動き始めた。さらに、2020年の東京五輪、2027年の中央リニア新幹線の開業といったビッグプロジェクトが決まり、それに対応して都市再開発計画が加速するようになった。端子盤・分電盤などは大型商業施設や、空港、病院、オフィスビルなどの大型物件の建設工事が決まると、大口の台数で成約するため、同社への発注量も増大するようになった。

納期に対応して組立を円滑に行うためには工場スペースが必要になってきた。さらに、メーカーからは筐体製作のみならず、ハーネスから電子部品の組立まで、一貫して同社で行うことが求められるようになった。そこで、敷地面積1,195㎡の3階建ての新工場を増築することを計画、1期工事で2016年12月竣工、2期工事で2017年3月末竣工を目指すことになった。

  • 画像:2017年には一大生産基地が完成工場は5Sが行き届いている
  • 画像:2017年には一大生産基地が完成ベンディングマシンHDS-1303NTによる曲げ加工

増築予定の工場の青写真を前に

3階建ての組立工場からは、観覧車や温泉施設もあることで有名な伊勢湾岸自動車道の「刈谷ハイウェイオアシス」が真横に見える。そんな場所に、正面がR形状の柔らかい表情をした3階建ての工場がある。取材でお伺いした2階の社長室の応接机には、来年から始まる増築工事の設計図面や青写真が拡げられていた。今年70歳になられた大須賀社長は満面の笑顔で応対してくださった。

「独立するまでは兄にも協力してもらって機械の使い方や溶接の仕方などを覚え、技術・技能を研鑚してきました。仕事を始めた頃はお金がなくて、身につけたばかりの溶接技術で、鉄を加工して門扉や門柱や階段手すりなどをつくりました。工場も自分たちで鉄骨を加工して建設しました。仕事は配電盤の筐体製作がメインで、まじめにコツコツ仕事をしている姿を板金工場の社長さんが認めてくださり、目をかけていただけるようになりました。ともかく寝る間を惜しんで対応し、仕事も順調に増えていきました」。

「1992年に新工場(本社工場)を建設してからはIT化を推進し、加工設備にEM-2510NTなどのパンチング自動化セルを導入、ネットワーク化を進めました。展開・プログラム工程には3次元CADを導入、世の中のスピードに追従していきました。仕事が増え、いつしか貸工場を3カ所も抱えるようになっていましたが、それでは効率が悪く管理も行き届きません。そこで、2008年にこの3階建ての組立工場を建設して、新工場に組立を集約、仕事の効率アップを計画しました」。

画像:2017年には一大生産基地が完成溶接エリア

会社情報

会社名
株式会社 大須賀(おおすか)
代表取締役
大須賀 守
本社
愛知県刈谷市東境町緑ヶ丘58
組立工場
愛知県刈谷市東境町新林22
電話
0566-36-5531(本社)
設立
1987年
従業員
60名
事業内容
各種配電盤キャビネット、ならびに関連事業

つづきは本誌2016年2月号でご購読下さい。

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