特集

ワンストップ加工で顧客満足度アップ

板金から機械加工、組立までをワンストップで託せる魅力

ACIES導入で品質向上―スローガンは「闘う製造工場」

株式会社 シンコー

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画像:板金から機械加工、組立までをワンストップで託せる魅力2015年5月に導入した、パンチ・レーザ複合マシンACIES-2515T+AS-3015NTK+ULS-3015NTK

「挑戦と努力」を企業理念に掲げる

画像:板金から機械加工、組立までをワンストップで託せる魅力中川真太郎社長(左)と、大石英明専務(右)

㈱シンコーは半導体製造装置、工作機械、エネルギー関連、食品機械、医療機器用の精密製缶、板金構造筐体やカバーなどの精密板金を手がける。特殊・複雑形状を高精度に加工する技術力を強みとして、顧客の旺盛な需要を背景に受注を伸ばしている。2002年から切削など機械加工分野を強化し、5面加工機、厚板レーザ加工機、パイプ・チューブ用のレーザ加工機、パンチ・レーザ複合マシンなどの最新設備を導入。板金と機械加工の複合加工によって付加価値を高めている。

同社は1979年に創業。2000年に南工場を新設、2005年に南工場を増設(第2工場)し、研修棟を新設した。2008年には南工場をさらに増設(第3工場)し、2010年にはCSセンターを設立した。現在、CSセンターには2台のパイプレーザ加工機や2台の厚板加工用レーザ加工機、3台のパンチ・レーザ複合マシン、ベンディングマシンを導入し、生産体制の充実を図っている。また2003年に品質マネジメントの国際規格ISO9001、2007年に環境マネジメントの国際規格ISO14001を相次いで取得している。

モノづくりに対する考え方は「どのようなカタチで製作するのがベストか」を常に念頭に置き、短納期・高品質・低価格といった顧客ニーズに対応するため、最善を尽くすことを使命にしている。こうした考え方は「挑戦と努力」という企業理念に表れており、この理念は額装され、すべての工場・職場に掲げられて、社員の働く様子を見守っている。

「お客さまにとって、板金から機械加工、組立までをワンストップで託せることがシンコーの魅力」とし、板金から精密製缶、溶接組立、機械加工、組立までの一貫加工の能力を向上し、受注拡大に弾みをつけている。

画像:板金から機械加工、組立までをワンストップで託せる魅力左より、竹林祐介生産管理課長、中川光彦製造課長、吉川毅史製造課長、上野明彦製造部長、小泉孝治総務部長、黒田正博事務局課長

半導体製造装置関連がメイン、食品・医療関係へも進出

受注の7割が半導体造装置業界で、中でも前工程で使われる成膜装置や洗浄装置関連の仕事が多い。最近はスマートフォン、タブレット端末向けの半導体が世界的に好調なため、業界は繁忙を極め、同社はその中で製造装置の筐体から板金部品、組立まで、フルセットで対応できるサプライヤーであることから、受注が高原状態となっている。

5年前から始まった食品機械関連の仕事も、“食の安全・安心”に対応して異物混入を排除するため、ライン上で異物を検出・排除する装置などへの需要が増大、受注が拡大している。

さらに、1年前からは医療機器関連の検体検査装置などの引合いが活発になっている。毎月定期的に受注する得意先の数は30社超。70%を占める半導体製造装置関連は5社から受注、残り30%が27社程度となっている

「半導体製造装置に偏重しているので、食品や医療分野、インフラ関連の仕事を開拓し、売上比率を今期中には6対4までもって行きたい。半導体業界はシリコンサイクルに影響され、受注の波が大きいので仕事を平準化するのが難しい」と、中川真太郎社長は語る。

会社情報

会社名
株式会社 シンコー
代表取締役
中川 真太郎
CSセンター
富山県富山市馬瀬口17
電話
076-483-3324
設立
1979年
従業員数
165名
業務内容
精密板金加工・製缶加工・機械加工・組立
URL
http://www.shinkogp.co.jp/

つづきは本誌2015年10月号でご購読下さい。

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