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「MF-Tokyo 2015 プレス・板金・フォーミング展」開催

ファイバーレーザやサーボプレス技術に注目が集まる

中・厚板の市場動向を意識した出展機も目立つ

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画像:ファイバーレーザやサーボプレス技術に注目が集まるMF-Tokyo 2015 会場/©日本鍛圧機械工業会

プレス・板金・フォーミング加工の国内唯一の専門展示会「MF-Tokyo 2015 プレス・板金・フォーミング展」が7月15日から18日まで、東京ビッグサイトで開催された。同展は一般社団法人日本鍛圧機械工業会、日刊工業新聞社の共催で2009年に第1回目が開催され、2年に一度開催されており、今回で4回目。来場者数は当初見込みの3万2,000人を下回り、3万450人となったが、前回よりも若干増加した。出展者数は前回比22社増の223社、出展小間数は242小間増の1,304小間で、過去最大規模となった。

本格的な普及期を迎えたファイバーレーザ加工機

見どころは3点。ファイバーレーザ加工機、中・厚板市場の活発化、サーボプレスの進化―である。

1点目の見どころは、ファイバーレーザ加工機の出展が目立ったことだ。コマツ産機、サルバニーニジャパン、澁谷工業、三菱電機、村田機械、ヤマザキマザックの6社から切断用のファイバーレーザ加工機が、WEL-KEN、日本ウエルディング、マツモト機械からファイバーレーザ溶接機がそれぞれ出展された。

ファイバーレーザはCO2レーザと比較して省エネ性能に優れるだけでなく、レーザガスが不要で、レーザビームを加工ヘッドに導光するレンズやミラーなどのオプティクス系の消耗品が少ないといった特長がある。そのため、ランニングコストが低減され、メンテンナンスの管理が容易になるなど、ユーザーにとってはトータルコスト削減のメリットが大きい。また、ビームの波長が1.06μmと短いため(CO2レーザは10.6μm)、金属材料に対する吸収率が高く、アルミ・銅・真鍮などの高反射材の加工にも威力を発揮できるなど、加工領域拡大にも貢献。さらに、3.2 ㎜以下の薄板切断領域では加工時間を1/3~1/2に短縮できることから、3年ほど前から世界で普及し始めた。

これまでファイバーレーザ発振器の世界市場の約7割のシェアを占めるIPGフォトニクス(本社・米国)製の発振器を採用していた日本の加工機メーカーも、国産の発振器や自社開発の発振器を搭載するようになって、ファイバーレーザの切断品質が向上するとともに、用途開発も格段に進むようになった。

その結果、2015年度のレーザ加工機の国内販売動向を分析すると、ファイバーレーザ加工機が販売台数の3割近くを占める勢いとなっている。ファイバーレーザ加工機は本格的な普及期を迎えたといえる。

つづきは本誌2015年9月号でご購読下さい。

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