特集

曲げ加工の自動化に対応する最新ソリューション

日本を代表するトータルセキュリティ企業

ASTRO-165Wで金庫室パネルの曲げ加工の95%を自動化

株式会社 熊平製作所

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画像:日本を代表するトータルセキュリティ企業2012年に千代田工場に導入したベンディングロボットシステムASTRO-165W+HDS-1303NTW。金庫室パネルの曲げ加工の95%を自動化

日本を代表するトータルセキュリティ企業

㈱熊平製作所が所属する「クマヒラグループ」は、国内最大手の金庫メーカーであり、日本を代表するトータルセキュリティ企業。クマヒラグループは、販売・サービスを行う㈱クマヒラと、開発・製造を行う㈱熊平製作所を中心に構成され、グループ社員数は1,000人を超える。

クマヒラグループは、1898年の創業以来117年の社歴をほこり、貸金庫や金庫室を中心に発展してきた。「人々の財産や情報を守る」を使命とし、守るべき対象が目で見て手で触れられるモノからデジタル情報へ―現金から電子マネーへ、紙ベースから電子媒体へと移り変わっていく中で、市場ニーズに対応し、金庫メーカーから総合セキュリティ企業へと転身を果たした。

製品のバリエーションが増える中、熊平製作所では開発・設計部門を強化、全従業員470人のうち約1/3にあたる150人が機械・電気・ソフトの開発・設計に携わっている。それと同時に、主力の生産技術である板金加工の合理化を徹底。1980年代から2次元CADを導入し、1991年からパンチ・レーザ複合マシンやベンディングロボットシステムを運用するなど、いち早くデジタル化・自動化を進めてきた。

画像:日本を代表するトータルセキュリティ企業原田稔取締役部長

貸金庫、剛体製品、トータルセキュリティ商品

現在の製品区分は、①「貸金庫」、②置き金庫・金庫室などの「剛体製品」、③セキュリティゲート・入退室管理システム・映像監視装置などの「TS(トータルセキュリティ)商品」の3つ。売上規模は、それぞれ同程度となっている。

①貸金庫、②剛体製品については、創業以来培ってきた独自のノウハウと高い信頼度により、金融機関向けを中心に、国内市場で70~80%という圧倒的なシェアをほこる。

取材に対応していただいた原田稔取締役部長は「貸金庫は、現在主流となっている『全自動貸金庫』が好調です。3.11東日本大震災により国民の防災意識が高まる中、より便利で防御性能が高い全自動貸金庫の導入を望む金融機関の引合いが増えています」と語っている。

③TS商品は、金庫メーカーから総合セキュリティ企業への転換期にあたる2000年初頭から力を入れ始めた事業分野。ソフト開発まで自社で取り組み、入退室を制限するセキュリティゲート、認証システム、映像監視システムといった様々なセキュリティシステム機器を展開している。盤石な基盤をもつ貸金庫、剛体製品と比べると競争が激しい分野だが、今や全社売上の1/3を占めるまでに成長した。

「おかげさまで2014年度は増収増益。全国に支店をもつ大手金融機関の設備更新のような“特需”がなかったわりには売上が大きく伸び、ここ数年で一番の業績を達成しました。とはいえ、①貸金庫と②剛体製品の国内市場は、需要が極端に伸びるものではありませんから、これから育てていきたいのは③TS商品。オフィスやデータセンターなどの情報セキュリティのほか、重要施設のテロ対策、フードディフェンス(食品工場などで食品への意図的な異物の混入を防止する取り組み)、2020年の東京五輪に関連したゲートなどの需要が伸びていくと見込んでいます」(原田取締役)。

画像:日本を代表するトータルセキュリティ企業左:成長が期待されるセキュリティゲート/右:金融機関などに設置された金庫室・書庫室

会社概要

会社名
株式会社 熊平製作所
代表取締役会長
熊平 雅人
代表取締役社長
諏訪 正照
本社工場
広島県広島市南区宇品東2-4-34
千代田工場
広島県山県郡北広島町新郷3
電話
082-251-2111(本社工場)
設立
1898年
従業員
470名
事業内容
金庫室設備、金庫・貸金庫設備、セキュリティゲート、入退室管理システム、映像監視装置などのセキュリティ製品の開発・製造
URL
http://www.kumahira.co.jp/

つづきは本誌2015年7月号でご購読下さい。

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